人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『人類資金』

どこかの懸賞で当たった映画鑑賞券の有効期限が、
10月末までだったので、「人類資金」を見てきました。

「そして父になる」と迷ったんですが、
福山より佐藤浩市でしょ!という心の声に従って、
「人類資金」を選択(笑)

うーん。
最近株をやってるおかげで、ちょっとは分かる場面もあったけど、
結局、途中まで誰と誰がどういう関係で、ってのが、いまいち分からなくて、
しかも、佐藤浩市がドタバタコメディ的な役割だったので、
個人的に、消化不良な感じです。

ただ、今までまったく眼中になかった森山未来くんが、
たいそう素晴らしい演技力と、英語力をお持ちだということを知り、
その点だけは大収穫だったかな、と。

11月は観たい映画が目白押しなので、
頭が痛いところでございます。

あとあとTVで見ればいい(程度の期待値の)ヤツは、後回しだなー。



終戦間近の1945年。

日本軍の大佐が、おもむろに金塊を取り上げ、海に投げ捨てる。
「なぜそんなことを!」と咎める部下に、「ここに金塊があったことを示せる」と大佐。
(ああもったいない!私にくれ!←心の声)

大佐は金を基にした貨幣の価値について語り、部下に「一緒に世界を救おう」と誘うが、
多くの仲間が犠牲になったこの戦いが、間違っていたということを認めるのは嫌だと、
大佐に答える。
大佐は部下を持っていた刀で刺し殺し、一緒にいた仲間のハリー遠藤(豊川悦司)が、
「M資金の…」と語り始める。(詳細は語られない)

真舟(佐藤浩市)は、相棒の酒田(寺島進)とともに、「M資金詐欺」をしていた。
ところが取引現場に警察が現れ、酒田が逮捕されてしまう。

逮捕を免れた真舟は、M資金の謎を追ったが故に殺されてしまった父のことを思い出す。
そんな真舟に、突然若い男(森山未来)が「同行して欲しい」と話しかけてきた。
真舟はその男が以前、街中で自分を非難した声の持ち主だと気付くが、
得体の知れない男に、当然ついて行きたくはない。

しかし、「M資金」についてその男がかなりの情報を持っていると分かった真舟は、
彼に言われたとおりの場所に出向くが、突然高遠(観月ありさ)とその仲間たちに襲われ、
石(森山未来)に助けられ、なんとか逃げることに成功。

まったく意味が分からない真舟は、息を切らせながら、石に、
「缶コーヒー買ってきて!微糖」
と千円札を差し出すが、
「世界にはそのコーヒー1杯分のお金を稼ぐために、
体を売らなければならない人がいるということを知っているのか」と石に問い詰められ、
言葉をなくしてしまう。

翌日。

真舟は石に、本庄(岸部一徳)という、あるベンチャー企業の代表を紹介される。
本庄は真舟に、発展途上国に配るための道具(PDA)の説明を始める。
「スマートフォンの時代にあえてPDAを配るのは、
あのような場所では、スマートフォンだと砂や塵で簡単に壊れてしまうので。
機能を詰め込みすぎて少々デバイスは大きくなってしまいましたが。」

「世界の7割の人間が電話をかけたことがないのを知っていますか。」
真舟は石の言葉を思い出していた。

自分に何をさせたいのか、それがどういう意味を持つのか、さっぱり分からない真舟。
そんな真舟にMと名乗る男(香取慎吾)が、「仕事」の説明を始める。

Mは現在不正に運用されている「M資金」をとり返し、それを発展途上国の人々のために使い、
世界を変えたいと思っていた。
そのために真舟の詐欺師としての力を貸してほしいと。

M資金が実在すると知り、真舟は彼らの仲間になる。

真舟と石は、ロシアのババロフスクに向かう。
そして極東ヘッジファンド「ベタプラス」代表の鵠沼(オダギリジョー)を騙し、
資金を得ようとする。

しかし、真舟が「往復ビンタ」という金融の隠語を知らなかったことで、
鵠沼に詐欺だと気づかれてしまう。
鵠沼は、真舟側が現地で雇った詐欺スタッフの娘を人質に取り、
それをモニターで見せながら逆に脅迫を始めるが、そこにMが現れる。

Mは鵠沼にとって無条件で信用してしまうくらい「上の存在」であったため、
その場はうまく収まり、資金も無事強奪できた。

帰りの船に乗る3人。
しかしそこに罠が仕掛けられていて、Mが連れ去られてしまう。

残された2人は、石の母国:カペラ共和国へ。
石はカペラの人々、特に子どもたちに慕われていた。
石がカペラの村に運んできた荷物を開けると、そこにはたくさんの小さな地球儀。
しかし、地球儀は入れ物でしかなく、その中にはPDAが入っていた。

PDAの使い方を、すでに学校で教えられていた子どもたちは大喜び。

日本に帰った真舟と石は高遠のグループに捕まるが、
Mを愛する高遠を説得して、逃走。
詐欺仲間の酒田(寺島進)に頼んで、株取引に強い仲間を集めてもらい、
ロシアでの仕事の報酬としてMから貰っていた50億を使い、
あるイギリスの石油開発会社の株を買いまくる。

実はMのやったことが、アメリカのM資金運用機関にバレてしまい、
報復としてカペラはテロ組織の濡れ衣を着せられ、空爆の標的にされていた。
それを防ごうと、カペラに石油資源があると見せかけるため、
真舟はかつてカペラで採掘をしていたイギリスの会社の株価を上げたのだった。

狙い通り、株価は急騰、関連株もウナギ登り。
世界中がカペラに注目し始めた。


真舟と石、高遠はニューヨークへ。

タクシーで移動中、3人は罠にはまり、捕まりそうになるが、石の機転でなんとか逃走。

しかし、石の前に本庄を暗殺した殺し屋遠藤(ユ・ジデ)が現れる。
遠藤はアメリカのM資金運用機関のトップ:ハロルド(ヴィンセント・ギャロ)に雇われ、
石を殺しに来たのだ。
長い格闘の末、石は逃げることに成功するが、真舟と高遠が捕まってしまう。

石はなんとか国連に到着。
石はカペラ国代表として、汚名を晴らすために、国連に演説に来たのだった。

ハロルドは、Mにも、真舟や高遠にも、ましてや石にも、何も影響力がないことを知らしめる。
真舟たちが必死になってやった株操作も、ハロルドの電話1本でなかったことに。

ハロルドの部屋のTVでは、国連の中継が映し出されていた。

石の演説が始まった途端、
各国の代表は席を立ちはじめ、ぞろぞろと会場を出て行こうとする。
それはハロルドの策略であった。

しかし、石はPDAを掲げ、スクリーンを見るよう叫ぶ。

スクリーンに映し出されたのは、カペラの人々が撮った写真のスライドショー。
写真の数々は、カペラの人々が今現在、「自分の大好きなもの」を撮って、
リアルタイムで送ってきているものだった。

貧しい生活の中に溢れる笑顔。
各国の代表はこのスライドショーを見て席に戻りはじめる。

いままで写真を撮ったことのない人が撮った、『大切な人』の写真。
それが世界の人々の心を動かした。

石は、
「数字を信じることだけが人の欲求ではない。人として良くありたいと欲求もあるはずだ」
「先進国のみなさんに、どうか変わりなき友情を」
と、心を込めて演説。
カペラへの空爆は取りやめとなった。

ハロルドの部屋から解放された3人。
真舟は、「携帯の繋がらないような場所に行きたいなあ」といい旅立つ。

携帯どころか、まともな道もない辺境の地に行った真舟。
車のガソリンがなくなり、予備のガソリンも使い果たし、
「なにやってんだ俺は」と歩きだすが、木につまづいて大転倒。

立ちあがる気力もなく、真舟は道端に大の字に。
そこに子どもが1人近寄ってきて、真舟に水を差し出す。
真舟は子どもにお礼を言い、お金を渡そうとしますが、子どもは受け取りを拒否。

M資金に執着した父を持ち、自分も詐欺でお金を人から巻き上げていた真舟は、
最後に小さな子どもから、「無償の施し」を受けた。

エンドロール後

何かの(株?)取引画面の数々が表示され、
「サンキュ~ジャパン」という声。
日本の国債の長期金利が操作され、3%にされていた…。

**************************************

国債の金利が3%になる=日本崩壊、ってことですよね?
カペラの人々が空爆の危機から解放された引き換えに、
日本が崩壊…。
日本が崩壊したら、アメリカもただじゃ済まないと思うんだけど。
ハロルドのことだから、きっと日本を切り捨てても大丈夫な策を施してあるんだろうな。

さて、最近の機会についてまったく知識がない私。
スマートフォンとPDAの違いが分かりませんでした。

とあるサイトで、通話機能のあるかなしくらいの違いしかないと読みました。
ほほう、PDAには通話機能がないのか。

でも、セキがさあ。

世界の人口の7割が電話をかけたこともないのを知っていますか。
電話を持たない者が、たかが缶コーヒーの代金のために、体を売ることもあるんです。

って言ってたから、せっかくならカペラの人達に「通話できる機械」をあげた方が良くないかな。
話の流れ的に。

っていうか、たくさんのPDAあげるより、
インフラ整備とか、安定した食糧自給とか、職とか、
ソウイウのを援助した方が、カペラのためになると思うんだけど…。


とにかく、最初から最後まで、
「いま、いったい何のために、何をしているの?」
っていうことの連続で、
その答えは確かに後から分かるものの、
非常に悩みながら見ないといけない映画でございました。

ちなみに高遠はMの元婚約者でした。
高遠の一派は、防衛省らしいです。

Mは、日本のM資金運用団体の代表:笹倉(仲代達矢)の二男で。
笹倉は祖父の遺言通り、M資金を「正しく運用」していたが、
長男が自殺に追い込まれたことを期に、ハロルド式?の運用に転換。
Mはそれが許せず、影でもと日銀の本庄と組み、
革命を狙っていた。

という事情のようですが、
何兆円も強奪したわりに、Mは殺されないし、
Mは有力者の息子だからにしても、
単なる詐欺師の真舟が、さらっと解放されるのも、謎だし。

ああ、石(セキ)はMがカペラを訪れた際、保護した孤児です。
妹を人身売買の業者に奪われ、自身も瀕死で倒れていたのをMに助けられ、
その後、勉強に勉強を重ね、数か国後はペラペラ、
経済などあらゆる学問をマスターし、武道にも通じ、というスーパーマン。
Mのためなら、命を捨てます、な感じ。

いやー、森山君ってすごいね☆
という映画でした。以上!(笑)

by kyonmo | 2013-10-29 23:59 | お芝居 | Comments(0)