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『容疑者Xの献身』を観ました♪

ようやく念願かなって、観に行けましたよ。

レディースデーにもかかわらず、人もそんなに多くなく、
子ども客もいなかったので、実にゆったりと見ることが出来ました。



ひとことで言いますと。
主役は「堤真一」です!
まさに、堤さんのための映画だったなーという印象ですね。
福山雅治も、柴咲コウも、超脇役でした。
っていうか、超悪役にも見えましたよ。

最初、容疑者Xの献身が映画化されると聞いた時、
原作では、
「石神=ずんぐり体型で、顔も丸く、大きい。目は糸のように細く、頭髪は短くて薄い」
と書いてあるのに、なぜ堤真一?と思いました。
確かに堤真一はデブでもハゲでもありませんが、
「さえない男」という点では石神そのものだったと思います。

堤真一と言えば、ドラマ「SP」での陰のあるシブイ役や、
映画「舞妓Haaaan!」「3丁目の夕日」などのはっちゃけた役など、
幅広くやってのけますよね。
さえない男の役と言えば、ドラマ「やまとなでしこ」で夢破れた数学者を演ってましたが、
同じ「さえない男」でも、ずいぶん違うものです。

今回の石神役では、
髪に白髪を混ぜ、顔色を悪くし(草薙役のテカテカ北村一輝と並ぶと一目瞭然)、
口元を極力隠し、とにかく目線を下げる(もしくはカメラから外す)ことで、
「さえない」感じが出まくりでした。
だからガツーンとカメラ目線になる時が、とっても印象的なのです。
これから映画を見る方はぜひ、堤真一の「目の演技」にご注目ください。

特に、
2回目に湯川に会って別れる時の、
「人に解けない問題を作るのと、その問題を解くのとではどちらが難しいか。
ただし解答は必ずあることにする。」と言われた後の石神の「目」と、
雪山で湯川が遭難しそうになって石神の名を呼んだ時に、
振り返った石神のゴーグルから見える「目」には大注目です。(←マニア…)
(原作にはないのですが、石神の趣味は登山になっていて、
湯川は雪山で、石神に事件の真相に迫るんですよ。)

そもそもこの「雪山登山」設定をとりいれた狙いは何ですかね?
湯川が石神に真相を迫る大事なシーンを、派手に演出したかったのですかね?
それとも、「あっ!トリックに気付いたから、湯川が石神に殺されちゃう!」みたいな
ドキドキ感を観客に与えたかったのですかね?
もし後者なら、ちょっと余計な演出だったと思います。
石神の靖子に対する愛情は、湯川との友情に負けたことになりますもの。
だって登山に誘った段階で、「湯川は真実に気付いてそう」と石神は予想してましたから、
愛を貫くためには湯川を消すしかないじゃないですか。
湯川は警察とグルだし。
最後の切り札である「ストーカー説」で終わらせようとしたって、失敗するかもしれないし。
事実、湯川のせいで失敗したし。

石神に「頂上から見る景色もこれで最後だ」というセリフを言わせて、
湯川が後から「ああ、石神はあの時すでに自首するつもりだったんだ」と気付かせるだけなら、
雪山…いらない気がする(>_<)

全体的にセリフも原作のままで、丁寧に作られていたんですが、
花岡靖子が弁当屋さんの「店長」なってるため、
原作では弁当屋の仲間が石神のことを刑事にしゃべってしまって、
靖子があせったり追い詰められたりしますが、それがなく…。

ラストで靖子が工藤に貰った指輪をはめて石神への償いを考えている時に、
娘の美香が学校で自殺を図るというシーンがないため、
悲壮感が薄まっている気もします。

何より、石神がなぜ自殺しようとしたかがサラッと描かれているので、
隣の母子の声に安らいだり、挨拶に癒されたりというシーンが、
ちょっともったいないことになってた感があります。
セリフだけで「親が寝たきりになったから」といったり、
教室の授業シーンで、生徒から全く無視される石神は描かれてるんですが、
原作を見てない人には、「なんでそれだけの理由で死のうとするの?」って思われそう。

でもでも、最後の石神と靖子が号泣するシーンでは、
コチラも号泣すること間違いなしですので!!

余談ですが、四色問題において、島の扱いってどうなってるんですかね?
日本とか。

by kyonmo | 2008-10-29 15:19 | お芝居 | Comments(2)

Commented by asuka_ibuki at 2008-10-29 21:27
あぅあぅ・・・クリックしたぁい!
原作読んでても 見ないほうがいいと思う?
あぅぅぅ・・気になる気になるぅ~~( ̄▼ ̄|||)
Commented by kyonmo at 2008-10-30 15:11
>asukaさん 原作を熟読してるあすかさんなら、
見ても大丈夫かも~(*^_^*)
でも、映画オリジナルの設定なんかもあれこれ書いちゃってますんで、
その点はお覚悟を(笑)
映画、おすすめですよ♪