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女といふイキモノは。2

昨日、ダンナさんが休みだったので留守番を頼み、
本屋に行った帰りのことでございます。

ダンナさんに頼まれていたアイスを買おうと、
近所のコンビニ(とは名ばかりの、比較的朝早くから夜遅くまで開いてる個人商店)に寄りました。
この店は昔、小さな本屋さんだったのですが、万引きが多く商売にならないとかで、
私が大学を終えてコチラに戻ってきた頃には、クリーニング屋兼コンビニになってました。
…コンビニにしても、万引きは減らないだろうに…。

レジでお金を払った時、お店のおばさんが、
「もしかしてSさんとこの娘さんじゃない?」とたずねてきました。
「はい、そうです。」と答えると、
「やっぱり!面影があるわ~。」とおばさん。

私は小さい頃から本好きだったため、この店には頻繁に通ったものでしたが、
それは20年近く前のことです。(しかも自己紹介した覚えがない)
大人になってから2~3回この店には来ていて、その時は何も言われなかったのに、
なぜ昨日に限って…。

たぶん、面影どうこうではなく、母に似ていたからだと思うのですがね、私は。
(実家の母はこの辺では有名なんです。)

で、そのおばさんが、
「呼びとめてごめんなさいね、しかももう「Sさん」じゃないかもしれないのに」
と言ったので(結婚して名字が変わってるんでしょ?ってこと)
「いえいえ、Sのままですよ」
と答えると、あらまあ悪いこと聞いちゃった的な顔をされたので、
「婿をもらったので苗字はSのままなんです」と付け加えました。

そしたらおばさんは。
このご時世婿に来てもらえることがどんなに幸せなコトか、とか、
婿は何があってもとにかく大事にしなきゃ、とか、
自分の甥は1人娘と恋に落ちて大変だった、とか、
なぜお兄さんは家を継がなかったの?とか、(兄の存在まで知っているとはさすが!)
実家に同居じゃなくて近所に住むなんて別荘みたいでステキね、とか、

適度に情報収集しつつ、適度に説教しつつ、とにかくとにかく話続けられたので、
私は母の手前笑顔で相槌を打ちつつ、心の中では「うーん、アイスが溶けてゆく」などと考え、
話が盛り上がらないよう、こちらからは話題を振らないよう気を付けていました。

結局話していたのは5分くらいでしたが、
とにかく「婿は貴重で大事にすべき」ってことは叩きこまれました。

確かにその通りですがね?
「婿」と同じくらい、世の中の「嫁」は大事にされても良いと思います。
男女平等が叫ばれて久しいですが、
「嫁に行くのは当然」で、「婿に行くのは貴重」な風潮は消えませぬ。
「男が名前を変えるのは決死の覚悟」とよくダンナさんも言ってましたけど、
「女が名前を変える」のは超簡単だと、なぜ言える?

婿に来てもらってありがたい、とは思いますが、
何をやっても「婿」は許されるって意見には、断固反対申し上げる。

そういえば去年、退職した父が、
「僕は子どもも後継ぎ(=男の子)もちゃんと作ったのだから、婿としてすべき責任は果たした。
今後は好き勝手に生きさせてもらうんだ」
と呟いていたので、ああ、婿としていろいろ苦労したんだな(主に祖父との関係でしょうけど)と、
切なく思ったのですが、
「後継ぎ(男子)を育てることが、婿の仕事」だと思ってる父は、
「後継ぎどころかこどもさえ作ろうとしない婿養子(ダンナさん)と我が娘」をどう思っているのかしら?と、
心配になったものでした。
(その後、「自分たちの好きなようにしろ」と言ってましたが)

振り返ってみると。
今の立場では許されていることが、「嫁」であったならまず許されないだろうなというコトが、
とても多いコトに気付かされます。

女といふイキモノは。

まだまだ「難しい運命」を背おわされているのですね。

by kyonmo | 2009-05-24 17:41 | シゴト | Comments(6)

Commented by asuka_ibuki at 2009-05-25 04:39
男性ってなんだか得なことが多いですよね。
母子家庭だったら「母子なの~?」って変な目でまだ見る人も
いるのに 父子家庭だと「仕事しながら大変でしょ・・」って^^;
大変さは一緒なのにね・・・。
「嫁」であるがゆえ許されない事・・・多々ありました(ノ_・。)
もう姑さんも他界して 舅さんだけなんだけど これが又 難儀な
人なので ここ数年私はもう断固拒否状態で放置ですけどね^^;

そうそう!弟がやっと母のショートスティを考えてるみたいです^^
Commented by thepugetsound at 2009-05-25 08:41
なんだか・・・・・私は本当にラッキーだな、と痛感しました。
だって、この家には面倒な雰囲気が全然ないので。
アメリカでも嫁姑問題はかなり深刻らしいんですけど、
うちはお母さんがものすごく温厚な方なので
私は人間関係で苦労をしなくて済みそうです。

もしアメリカに来なかったら、きっと私は生涯独身を貫いて
いたと思います(笑)
Commented by kyonmo at 2009-05-26 10:28
>asukaさん あ!!!分かります!!!
父子家庭だと父はヒーロー扱いなのに、
母子家庭だと「あそこは片親だから」とか陰口たたかれますよねえ。
この辺は田舎なので特にそういう性質は強いですよ。
死別ならまだしも離婚だと、すごく偏見が強いです。
ホントに大変さは一緒ですのにね(>_<)

祖父はいろんな施設のデイケアやショートステイを何度も飛び出してたんですが、
ようやくお気に召すところに出会えたようです。
使えるものは利用しなきゃですよね。
お母さんにも良いところが見つかるといいですね。
Commented by kyonmo at 2009-05-26 10:37
>shokoさん アメリカでも嫁姑は深刻なんですか…。
shokoさんの(博士の)お母さんの話を聞いていて、
アメリカの人はいいなーなんて勝手に思ってたんですけど、
そりゃそうですよね…ありますよね、嫁姑問題…。
ちなみに私の母はすごく気を遣う人なので、
間違いなく嫁にコテンパンにされて、鬱にでもなりそうな気がします。
兄がどんな嫁を連れてくるのか、けっこう心配です。

私は結婚して6年経ちますが、「こんなことなら独身の方が良かった」と思う頻度は、
年々増えていると思われます(笑)
Commented by you-komaki at 2009-05-28 06:35
男で婿のKOMです(笑)
婿は婿でいろいろ大変なこともあると思いますよ。
風潮的に名前が変わるってのはかなり境遇も変わりましたし。
でも私の場合は完全に引越ししてしまっていまの岡山では昔の私を知る人物が居ないのがありがたいです。
地元に帰ったときに昔の友達に会うとちょっと気まずかったりした時期もありましたし。
だからといって婿が何でも我が儘が通るってのもおかしな話ですよね。
実際の私だとあんまり好き勝手はさせてもらってませんから(T_T)
これからの人生を共に歩いていくのだから仲良く暮らしていきたいと思ってます!
きょんさんもね♪
Commented by kyonmo at 2009-05-28 10:51
>KOMさん そういえば、ダンナも実家の友達に年賀状を送るときは、
旧性で出したりしてましたよ、最初の年は。
2年目からは諦めたようでしたが…。
「婿様」「ありがたい」と称えられる割には、抵抗が強い現実が、
何とか変わらないものかと思います。
でも1人っ子が昔より増えてますし、1人娘の家に婿に行く男性がもっと増えれば、
世の中変わるかも?
ダンナはけっこう我がままを通してますが、本人にその自覚がないのが困ったもんです(-"-)
KOMさんを見習って欲しい点が多々ありますよ~。