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そらさんと「蛋白漏出性腸炎」27 つづき

1日も経たないうちに、変わり果てた姿になってしまったそらさん。
エルと無言の対面を果たします。

ジッと見るわけでもなく、臭いを嗅ぐわけでもなく、
エルはいつものエルでした。

きょんサマは不審な顔をして、遠目に匂いを嗅いでいました。
きょんサマは賢いから、もう分かってるね。

2年間住みなれた「そらさんルーム」に棺を置きます。

ダンナさんが葬儀屋さんに電話する間、
私はそらさんの旅立ちの準備をします。

1人で旅立たせるのは忍びないので、
避妊手術の時にも付き添ってもらった、カバのヌイグルミを添い寝させ。
1番最初にそらさんのために買った服をかけ、
1番そらさんに似合っていた、セーターを枕に。

固い物を齧るのが好きなのに、下痢のせいでとうとう最後まで食べられなかった、
歯みがきガムを枕元に。
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私達の代わりに、付き添いの鶴を4羽折りました。
そらさんへの感謝の想いを書きこんでから、折りました。

母もお別れに来てくれたのに、
遊びに来てくれたと勘違いしたエルが、じゃれるじゃれる。
それがまたエルらしい。
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もうこうやって2人で寝れないよ?

今日は13時からしか予約が取れないそうで、
あっという間に、最後のお別れがやってきました。

かなり降っていた雨も、車を降りる頃には小雨になっていて、
どこまでそらさんは私達に気を遣うのだろうと、涙が出る。

こうやって落ち着いてお別れが出来るのも、
そらさんがダンナさんの仕事がお休みの日に旅立ったから。
平日だったら車もないし、私も泣いてばかりで、何も進まなかったと思う。

父がお世話になった火葬場の隣にある、ペット葬儀場。

病院が提携を組んでいなくても、たぶんここに電話してたと思う。

到着すると祭壇にそらさんの棺を置き、お祈りをする。
その後、係のお姉さんが「火葬の準備をする」と、そらさんを連れていきました。

待っている間に、プランの確認。

立ち会い・個別火葬で、自宅供養のプランにしました。
よその子たちと一緒に火葬して、合同墓地に入るプランや、
個別火葬ののち、遺骨を納骨堂に預けるプランもあったのですが、
私にはまだ、そらさんを手放す決心がつかない。
っていうか、たぶん、永久に我が家にいてもらう。

骨壺とそれを納めるカバーは、そらさんらしいシンプルなものに。
仏壇はお断りしました。

棺から出され、炉に寝かされたそらさん。

最後に、折り紙で作った紙のお皿にクッキーを盛り、枕元に。

24時間経っていないから、生き返るかもしれないとか、
焼いてしまったら、シェンロンに頼んでも、穢土転生でも復活できなくなるとか、
この期に及んで、意味不明なことも考え、
なかなか「最後のお別れ」が出来ません。

炉に点火する5つのスイッチのうち、4つを係のお姉さんが入れ、
最後の1つを私に押せという。

そういえば、父の時もそうだったな。
炉に火が入った瞬間、母が泣き崩れたのを思い出した。

それでもいつまでも固まっているわけにもいかず、
私はスイッチを入れました。
数秒後、火が付く音がして、やっぱり私も母のように大泣き。

遺族に点火スイッチを入れさせるのは、けじめをつけるためか、
それともトラブル回避か。
なんにせよ、酷なことだと思った。

きょんサマの時はダンナさんがスイッチを入れる役になると思うが、
はたして、ダンナさんにそんなことができるかどうか。

約7キロのそらさんの火葬には、1時間半ほどかかるとのこと。

その間、お供え物などを買い、残りの時間は葬儀場のロビーにあった、
遺族ノートを見る。
皆、愛されてるペットばかりで、
皆、それを乗り越えていったんだと思うと、ちょっと気持ちも安らいだ。

そらさんの骨はかなり太くしっかりしていて、
トレードマークの受け口は、骨になってもしっかり残っていて、
ああ、間違いなくこのお骨はそらさんだと変に安堵する私。

火葬費を浮かそうと、別の骨を渡す業者がどこかにいましたもんね。

病院に行く時の意識のないそらさんや、棺に入ったそらさんはずっしりと重かったけど、
骨壺に入ってしまったら、やっぱり軽い。

動物病院からお花が届いてました。
ウチがお得意様だったからか、提携の葬儀屋さんを使ったからか。
変に勘ぐらず、ありがたく頂かなくては…。

帰宅して、いつもそらさんが寝ていた定位置の上に、骨壺を置く。
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ココはリビングの私が1番良く見える位置。

そらさん、おかえり。

by kyonmo | 2012-06-30 23:59 | ねこ・いぬ | Comments(0)