映画版『アナザー another』

私が10年以上愛し続けている小説家:綾辻行人氏。

その綾辻さんの作品「another」は、爆発的?な人気を誇り、
漫画化・アニメ化に続き、実写映画化を果たしたわけなのですが。

個人的に大失敗
だったと思います(>_<)

私の大好きな綾辻ワールドはどこへ行った?

漫画は読んでないけど、アニメ化は結構良かったんですよ。
絵はキレイだし、核となる「死ぬシーン」はちょいちょいテコ入れして、パワーアップしてたし。

しっかしまあ、映画はどうした\(゜ロ\)(/ロ゜)/
さすがの私も、途中で帰ろうかと思っちゃったね。


すべての罪は脚本家にあり。

原作の良いところを生かし切れてない。
消してはいけない部分を消して、オチをいきなり暴露。
意味ありげな行動をさせておいて、放置。
肝心な「死ぬシーン」も、サボり気味。

原作、ちゃんと読んだのかしら、この人。

まあ、そもそも文章で1番楽しめるお話だからね。
実写映画化がそもそも無理だったのかも。

綾辻ファンは見ない方が良いです。

主役の橋本愛さんは可愛いので、見る価値ありです。
あ、あと、使用されてる人形も美しいです。
それくらいしか、良いところが…。



中学3年生の榊原恒一(山崎賢人)は、父親の海外出張の間、
亡き母の実家に預けられることになる。
引っ越し早々、持病の肺気胸による発作で入院する。

彼は病院のエレベーターで、眼帯をした少女:見崎鳴(橋本愛)と出会う。
彼女は人形を抱え、霊安室へ入って行った。
その行動を不思議に思い気になっていた恒一は、転校先で彼女と再会。

しかし、クラスメートは皆、彼女を知らないと言う。

自分にだけ見えるのか、彼女は幽霊なのか。

悩む恒一に、クラスメイトは歯切れの悪い答えしか返さない。
彼女のことには触れてほしくないようだ。

恒一のクラスの副担任をしている、叔母(加藤あい)に相談するも、
「クラスの決めごとは守りなさい、秘密は知るべき時期がある」
とだけアドバイスをされる。

そんな中、学級委員の桜木が恒一と鳴の目の前で凄惨な死を遂げる。

桜木が死んだことにより、クラスの空気は一変。

クラスに隠された「秘密」を聞こうとするも、持病の発作が起きたりして、
なかなか聞くチャンスに恵まれない。

桜木が死んで間もなく、クラスメイトの水野の姉が事故で死亡。
水野の姉は看護士で、恒一は退院後も世話になっていた。

ある日、学校へ行くと教室には恒一と鳴以外全員揃っていて、
驚いた恒一が何事か尋ねるも、教師はもちろん、みんな揃って恒一を無視。
まるで恒一が「いないもの」のように扱うのだ。

腹を立てた恒一は、机の中にクラス名簿が入っているのを発見。
そこには手書きの文字で、「見崎さんに聞いて」とあった。

母が人形師である鳴の自宅はギャラリーになっている。

そこで恒一は鳴から、クラスの秘密を聞いたのだった。
その秘密とは。

昔、この中学の3年3組にミサキという、とても人気者の生徒がいた。
ところが突然事故で亡くなってしまい、悲しんだクラスメイトは人形をミサキの席に置き、
まるでミサキが生きているかのように振る舞った。

卒業式の日、みなはミサキがいるように振舞うことをやめたが、
集合写真にはミサキがしっかりと写っていた。

その翌年から3年3組には死者が続出し始めた。
3組の生徒だけでなく、教師、家族など、3組の関係者が事故・病気・自殺と、
次々に死んでいく。


死者であるミサキを生きていると扱うことで、3組は「死」に近付いてしまったのではないか。

4月に席が1つ足りないと、それはすでに死んだ者が紛れ込んでいるしるし。
その年は誰かを「いないもの」に決め、そう振舞うことで数を合わせ、災厄を逃れよう、
いつしかそんな「おまじない」が実行されるようになった。

つまり今年の「いないもの」の役は鳴だったのだが、事情を知らないとはいえ、
恒一がその「おまじない」を破ってしまったがために、災厄が始まってしまったのだ。
そこでクラスメイトは恒一も「いないもの」とすることで、
災厄が止まることを祈ったのだが、それは失敗に終わる。

それからも次々と人が死んだ。
教師、友人、友人の家族、どんどん死者が増え、追い詰められてゆく3組。

副担任である玲子(加藤あい)は、夏休みに合宿を開こうと提案する。
合宿を開いて、災厄が止まった年が過去にあったからだ。
半信半疑ながら、合宿に集まる生徒たち。
災厄が始まってしまったからには仕方がないと、「いないもの」の「おまじない」は中止。
恒一も鳴もクラスメイトと話すようになるが、桜木の親友たちや家族を亡くした者は面白くない。

険悪な空気が漂う合宿所。

実は恒一たちはOBから災厄を止める方法を聞いていた。
それは「死者を死に返す」ということ。
死者を見つけ出し、殺すことで、災厄が止まるというのだ。

死者は誰?
死者が存在する間は記憶が改ざんされるため、死者自身も、自分が死者だとは分からない。
皆が隣人を疑い出す。
追い詰められた生徒たちは、怪しいと思った人間を殺しにかかる。
乱闘のはずみで漏れたガスに引火し、火事が起こる。

大混乱の中、恒一は鳴がいないことに気付く。
ようやく繋がった携帯の向こうで、鳴は「死者」を追い詰めていた。

実は鳴の眼帯の下の左目は義眼で、人形の目が入っているのだが、
その眼には死者の色が見えるのだ。
つまりその眼で見れば、その人が死者かどうか見極められる。

鳴は死者が誰か知っていた。
知っている自分にしか、災厄が止められないと思っていた。
そして死者を追い詰める。
「死者」は、三神玲子…恒一の叔母であり、副担任の玲子だった。

火事の中、鳴を見つけ出した恒一は、死者が愛する叔母だったことを知る。
しかし、その証拠は「鳴の能力」だけ。
恒一がとどめを刺せず、躊躇する間に玲子は逃げ出した。
が、爆発と同時に、火の海へ落下。
長年「3年3組の秘密」を研究し続けた千曳先生も、死亡。
恒一もまた肺気胸が再発して、倒れてしまう。

退院すると「叔母が生きていた」という記憶は誰の中にも残っておらず、
唯一「死者の死」に強く関わった鳴だけは、まだ玲子を覚えていた。

2人で玲子の墓参りをする。
そして恒一は東京へ戻って行った。

数年後。
新学期の始まりで賑わう中学校。

「3組になった」と話す女子学生に1人の男が近づき、古いテープレコーダーを手渡す。
不審に思いながらも再生すると「気を付けて…」と女性の声が流れ始める。
ちょうどその時、教室に担任の先生が入ってくる。

それはあの時死んだはずの千曳先生だった。

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と、あらすじをツラツラ書けるのは、私が原作を読んでいるからです。
原作も漫画もアニメも見ていない人には、
何が何だか、サッパリ分からないまま終わっちゃっただろうなあ。

原作ではね(アニメでも)、恒一の叔母と副担任の三神先生が同一人物というのは、
最後の最後に明かされる衝撃の事実なんですよ。

それを冒頭で言っちゃった時には、飲んでたコーラを吐き出しちゃいました、私。
しかも、玲子の分だけ食事が用意されてないシーンとかあって、
「違うだろ!記憶は改ざんされるんだから、そんなあからさまな伏線は張るな!!」
と突っ込みたくなりました。
だって、前半のお墓参りのシーンでは、お墓の側面に明らかに玲子の文字はなかったもの。
ズルイよ。

あと死に方がねぇ。

鳴を追いかけた赤沢さんの首が、たまたまそこに伸びてきたワイヤーでポーンと
飛んじゃうのはあまりにもお粗末…。

玲子と千曳が劫火の中に~のシーンも、このご時世なら、
もう少し上手く作れたでしょ?CG。

鳴は出生の秘密とか、義眼の能力とか、いろんなものを抱えていて、
綾波レイばりにミステリアスな空気を醸し出す美少女なんですが、
橋本愛さんはあと1歩のとこまで仕上げていた気はします。
足りない部分は脚本のせいでしょうよ。

もういろんな要素が「足りない」だけならまだしも、
ラストの成長した恒一が~の展開は、絶対いらねえ(怒)

っていうか、そこまで千曳先生は重要キャラじゃないと思う。
誰だ?これ発案したやつ。

そんなこんなで、久々に、非常に残念な映画でした。

綾辻さん、試写見てよくOKだしたな。
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by kyonmo | 2012-08-15 23:59 | お芝居 | Trackback | Comments(0)

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